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mezalaのブログ

「星の牧場」を聴く

 めずらしきこと。
星の牧場 (フォア文庫 C)
 今日は児童文学者の庄野英二の命日である。そんなわけで(このところそればかり)庄野英二原作のラジオドラマを聴いてみた。

星の牧場
庄野英二:原作,水尾比呂志:脚色,山本直純:音楽.
加納米和・上山勇吉・ニッポン放送効果室:効果,佐野昭久・上田康之:調整,土橋一夫:演出.(ニッポン放送
初放送:1964-07-25(昭和39年開局十周年記念番組),再放送:1987-03-29(ラジオ名作劇場/にっぽんの名作ドラマ・シリーズ5) 53分
出演:名古屋章市原悦子神山繁,西沢敏明,有馬雅彦,稲垣昭三,小池朝雄仲谷昇,西本裕之,桑山正一,内田稔岸田今日子(na).
演奏:日本合唱協会,新室内楽協会.
 音響設備があまり整っていない時代だが,鈴の音が印象的に響く。
 このドラマは出版の翌年には制作されたことになるのだが,舞台化されるよりもずっと早かったわけで,当時のニッポン放送のスタッフの慧眼には敬服するほかない。舞台化されたものももちろん素晴らしいのだろうが,おそらくこのラジオドラマ化の成功により多大なる影響を受けたに違いない。このことがWikipedia等でも触れられていないのは残念なことである。
 物語の根底にあるものは戦争の悲惨さを淡々と訴えるという点だが,同様のテーマを持ち庄野英二自身の脚本によるドラマ「奇妙な航海」も1978年に米倉斉加年の主演で制作されている。