目ずらし記事

mezalaのブログ

アナログ音源の救出

 めずらしきこと。

 別に自分のヘボい演奏など保存しようとも思わないが,どうしても保存しておきたい音源がある。古いラジオドラマを私的に録音保存(エアチェック)したものだ。劇映画やアニメーションと違って,地味な芸術であるラジオドラマは失ったら購入することができない。一部の音源はCD化などされているようだが本当にごく一部であり,従来から芸術として確立されたものであるにもかかわらず新たな創造は少なく,その結果どんどん失われていく。
 容量の多少大きなDAPを買って楽になったのが,大きなサイズの音源を聴くことだった。10ギガバイトを超える容量があれば,以前の256メガバイトDAPのように毎日中身を入れ替える必要もないからである。この環境を生かさないのは非常に勿体ない。
 今や物置と化して書斎としても機能していない研究室(自称)から,15年以上使っていないカセットデッキを出してきた。パイオニアのオートリバース機が使えたら救出作業は少し楽だったかもしれないが,[PLAY]ボタンを押すと早送りの速度で「キュルキュルキュル」と再生されてしまうのでこれを諦め,ビクターのやたら重厚なデッキを苦労して運び出した。底版に桜集成材か何かのスタビライザが装着してあるので無駄に重いのである。音響機器は外部振動の影響を少なくするために,やたらと重くしてあるという時代もあった。1980年代後半の話である。
 それはともかく,デッキのヘッドフォン出力をPCのマイク端子に接続して音量を調整するのがやっかいである。デジタル信号にしてしまえば後で音量の調整も効くはずだが,とにかく音源の量が数百本と半端ではないので倍速ダビングなんてことはできない以上出来るだけ手を抜きたい。
 今日は,寺山修司の「曼荼羅」と「コメット・イケヤ」を救出。これらは無論再放送である。番組後のニュースが,中曽根内閣に新自由クラブ田川誠一の入閣を伝えている。1983年再放送時の録音ということになるだろう。