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塚本青史『光武帝 上』

めずらしきこと。

光武帝(上) (講談社文庫)

光武帝(上) (講談社文庫)

『妃・殺・蝗』に収録されていた『殺青』がまずまずだったので,『光武帝』を読み始めた。結構大部な文庫3冊。大作である。
 作者は中国物の会話に日本の方言を入れることを表現のひとつとしている。最初はそれが非常に違和感があったのだが,存外慣れた。時代の流れとして,他の作品『霍去病』『霍光』『王莽』と読んでから,かなり年月が経ってしまったが…。
 上巻は,劉秀が常安(長安)に遊学して白水郷に戻るまでの8年間を描く。呂母の乱から赤眉の乱をこれでもかというほど克明に綴っている。上巻はまだ色気は少ないが,それは今後のお楽しみということで。(…と言うか,あまり劉秀に色事は結びつかないか)