目ずらし記事

mezalaのブログ

ポーターの偽物

めずらしきこと。

2週間ほど前のこと,ネットショップQoo10-Japanでポーター(吉田鞄店)のブリーフケースを買った。韓国からの怪しい逆輸入品で,本物かどうか実にあやしい気がしないでもなかったのだが,近ごろの韓国で日本ブランドの贋物を製造するとも思えないし,そもそも家電などでは日本のメーカーよりデザインが洗練されているくらいなので,まぁ本物のようであると思った。販売サイトのレビューなどは,高評価ばかりのいよいよな怪しさで,どうも信用しがたい感じがしたのではあるが安さに負けた。…と言うか,本物の価格もよく知らなかった。
さて,届いたものを使ってみたところ,ショルダーベルトを装着する半月形の金具が本体側のベルト(布)をよじらせてしまうことがわかった。安物の鞄ではよく見られることなのだが,相当に名の通ったブランドの鞄がこんなものなのであろうか。


まずは本体側の布の方がよじれないように補強する必要がある。素材としては厚手の革などが理想だがそんなものはないので,ケーブル部分が金具とほぼ似たような太さの3C同軸ケーブルの塩化ビニル皮膜を使ってみることにした。

カッターで適当な長さにカットして縦に割れ目を入れ,金具の直線部に巻きかぶせる。本体側の布ベルトを塩化ビニル皮膜を密着させてずれないようにしないと,単に金具を太くしたにすぎないので,まったく効果はないだろうと考えたが,想像以上にずれないことがわかった。嬉しい誤算である。おそらく一定の重量で引っ張られることにより,裸の金具以上に摩擦力がかかるのだろう。


また同軸ケーブル皮膜の内側は、網状の銅線そのままの網目模様が刻まれていて,すべりやすい金具に相当の摩擦力をかけているに違いない。また,本体側布ベルトのループが大きくて遊びがありすぎることも,金具があばれる一因になっているので,ここを縫ってやれば心配ないだろう。

……

ここでようやく気づいた。どう考えても本物のポーターがこんな作りのはずがないではないか。
Qoo10-Japanのショップ情報をブラウザの履歴から引き出して再度見てみると,販売者/会社名 : Kang Byung-Bum,担当者名 : Kang Byung-Bum,連絡先 : +82-010-7463-6678,住所 : 1190~1218 Gaepo 4(sa)-dong, Gangnam-gu, Seoul 1200-6 305 で販売者と担当者が同一,何とメールアドレスがhotmail(sniperss84@hotmail.com)である。こんなのがまともなショップのわけがないではないか。こんなことに気づかなかったなんて,どうやら精神科に通い始める前の睡眠不足状態でアタマがどうにかしていたに違いない。安いはずだ,贋物なんだから。一生懸命補修方法を考えたが,使う気が失せた。orz
Qoo10-Japanも近づかないようにしておこう。