目ずらし記事

mezalaのブログ

晩夏

 めずらしきこと。

 一時期の灼熱地獄はおさまり,すっかり残暑の気配である。例年憎いほど賑やかな油蝉も,今年は出番が足りないまま元気を失くしている様子で,気の毒なほどだ。ふらふらといずこからか飛んできて網戸にとまった油蝉も,こちらが静かにしていてやったのに一鳴きもせずに飛んでいってしまった。よほど景気が悪い気分である。
 暑さのせいか,それ以外のせいか(たぶんこっち),ほとんど欝のような状態に陥ってしまって,何をする気力も湧いてこない夏だった。自家の庭は草茫茫,母の家の庭も草茫々という具合である。脳の内側にも草が茫茫しているような心持ちがする。
 ラジオドラマ愛好家の方から嬉しいコメントをいただいて,ちょっとだけ元気が出た。明日仕事に復帰するので,少し気力を揚げてゆこう。
 晩夏,と書いて「おそなつ」と読ませる北條秀司の名作があった。クレジットがなければ名古屋制作とは思えない作りの珍しい演出だった。まぁ,この話はまた改めて。