目ずらし記事

mezalaのブログ

PowerShot SX120IS を買った

 めずらしきこと。

 単3/単4電池で駆動する機械が好きである。単にHP200LXを愛用しているからというわけではない。専用バッテリでなく,緊急時にはどこでも手に入る乾電池で動くというのは,携帯する機器の条件のようなものだと思っているからだ。
 しかし日本では電池駆動の機器は絶滅に近い状態にある。デジタルオーディオプレイヤも電池駆動のものが絶えてしまったので,仕方なくボイスレコーダを使っている。デジタルカメラは以前PowerShotのA10というのを使っていたが,画素数が125万画素しかなくてLumix DMC-FZ7に買い換えた。12倍ズームでほぼ一眼レフに近いところが気に入っていたのだが,日常持ち歩くにはレンズが大きすぎるためコンパクトデジカメを探していたのである。
 電池駆動のコンパクトデジカメは各社出しているのだが,いずれも入門機の扱いで売れ筋の機種よりも機能面で相当劣っていたりする。その中にあって唯一,キヤノンPowerShotのSXシリーズには他に見られない質の良さを感じていたのだが,一眼レフとコンデジのあいだに位置することで携帯性の失われた中途半端さもあり,SX110ISが販売されていたときには手を出さなかったのである。
 そして少し迷っている間にSX110ISは製造を停止してしまった。電池の使えるデジカメの終焉がついに来たと思った。そこで仕方なく単4電池の使える日立のトイカメラを買ったものの,カメラとは言いがたい代物でとても使い物にならなかったためFZ7を使うことにし,カメラを新調するという思考を停止していたのである。
 そしてまた1年が経ち,SX110ISの後継機SX120ISが発売されていることを最近になって知った。もう迷う必要はなかった。…はずだったが,念の為に COOLPIX L22(ニコン),FinePix AX200(富士フィルム),PowerShot A1100IS(キヤノン),Optio E80(ペンタックス),i834(ポラロイド),FE47(オリンパス)といった電池駆動のコンデジと比較してみた。やはり,SX120IS以外になかった。日本においては電池駆動コンデジというのは市場が成熟しないようである。潜在的な要求はありそうな気がするが,おそらくメーカにとって美味しくないのであろう。デザイン優先のオシャレなカメラを作れば次々と買い替え需要が発生すると思っているのかもしれない。
 さて,SX120ISのスペックだが,1000万画素CCD,光学10倍ズーム,3.0型モニタ,電子的手ぶれ防止,顔認識といったところ。細かいところでは,レンズの明るさやISO値が高いこと,1cmマクロ,15秒〜2500分の1秒をカバーするシャッタスピード,プログラムAE,各種マニュアルモードなどが光っている。ちとずっしりしているがホールド感もまずまずだ。長く使いたいと思わせてくれるカメラである。