目ずらし記事

mezalaのブログ

桜桃 2023

 めずらしきこと。



 昨年は例年になくほとんど実らず,有るか無き実りはすべて椋鳥がついばんでいったのだが,今年は表裏(が有るとすれば)の表らしく非常に多くの実がついたのである。実が多いからと言って,人間様の口に入るとは限らないわけで,そこはしっかりと……鳥が来始めてからだが……ひと枝だけ厳重に網掛けをした。この確保した分はとりあえず温存しながら,高い枝の部分は高枝切り鋏で収穫する余裕が持てたわけだから,結構な量のさくらんぼを各所に配布できたのである。
 おそらく,自分が昨年リタイアして,日中は畑に出ている時間が長かったためであろうと考えている。動く人影があるだけで,鳥は警戒してあまり寄ってこないのだ……一部の図々しい奴らを除外すれば。
 特筆すべきことは,今年はなんと初めてさくらんぼ狩りに人を迎えられたことである。さくらんぼ狩りができる……と人に話しても,その時は「そんなの夢のようですね」とか言うけれど,いざこのシーズンに声をかけても色々と予定も先に立てる人が多く,たいていは毎年変動する短い旬の時期に日程が合わせられないのだ。そりゃそうだ,なにしろ二、三日,長くても四、五日の間の天候に恵まれた日に突然来いと言っても来られるものではない。