目ずらし記事

mezalaのブログ

「R62号の発明」を聞く

めずらしきこと。

5月2日は、俳優・佐藤慶の忌日である。
昭和生まれくらいの世代で佐藤慶を知らない人は珍しいと思われるので、俳優としての業績を列び挙げる必要もないと思うが、例えば、映画「動乱」におけるように比較的重要な敵役として出演しながら、ナレータもつとめたような役者の記憶は他にない。とにかく渋くていい声なのである。
映画やテレビドラマの出演に較べれば特別多いとは言えないかもしれないが、ラジオドラマにもたくさん出演している。なかでも、安部公房原作のSF短編「R62号の発明」は新潮社からカセットブックのシリーズとして発売されているので、所蔵している図書館も多かろうと想像するのだ。朗読のシリーズものに何故収録されたかという経緯は不明だが、ちょっとその気になれば聴くことができるので非常に有り難いことなのである。
騙されて改造人間の実験台にされた人間が、手術?を施した発狂科学者に復讐(若しくは対立)するという物語は、例えばフランケンシュタインの怪物やガス人間第一号サイボーグ009仮面ライダーなど古今東西を問わず枚挙にいとまがないわけだが、「R62号の発明」は人格すら失っているという意味で非常に悲惨である。
手持ちの録音から,佐藤慶出演ラジオドラマの一覧。