目ずらし記事

mezalaのブログ

訳あり 不知火

 めずらしきこと。
 自宅の八朔が残り少なくなったので,愛媛産の不知火を10Kg箱買いした。
 フルーツショップ 瀬戸内で税・送料込み3,100円。何でも便乗値上げの感すらある昨今ではあるが,バカ安である。
 25日に注文,27日に出荷済という内容のメールが届いたのが本日早朝。夜中に出荷したのであろうか…15時過ぎには届いてしまった。さすがのクロネコ,速すぎる。
 早速箱を開けて個々点検。サイズはばらばらだが,極端に小さなものや化け物のような大きなものはなくて,なかなか使いやすそうだし,訳ありとは言え現時点で傷んでいるものも見当たらない。同量でさらに500円ちかく安いセットもあったのだが,「訳あり度」が違うのだろうか,今回のものは訳ありと言うには少し上等のようである。
 まずはいちばん小ぶりなものを試食してみたところ,しっかりした酸味が残っていて自分好みである。食感もまさに不知火のそれで,これくらいの鮮度があれば,あまり慌てなくてもよいだろう。
 この不知火が終わったら次にどの柑橘にしようか。文旦か晩柑か。なかなか楽しみなのである。

馬鈴薯の植付け2023

めずらしきこと。
 今年は比較的暖かいこともあり,馬鈴薯の植付けは早めにしようと思ったので,二月上旬にホームセンターで男爵5Kg(ダンボール1箱)を調達した。昨年は早めに調達にでたつもりだったのだが,男爵が品切れしていてやむなくキタアカリを購入したという経緯もあって,やたら早めに調達したというわけである。
 自宅で箱を開けたところ,既にほとんどは芽出しが済んでいる状態であるのはよかったのだが,中には白いモヤシ状の芽が長く伸びているのもある。このモヤシ状の芽は要するに「徒長」した芽であって,あまり有り難くないものなのだ。なんだかひどくがっかりしてしまって,まだ畑づくりの段階だというのに腰が重いままだった。
 二月も最終週を迎えようというところに至って,ようやく畑の耕耘に取り掛かったのが昨日。ガソリンの買い置きもすっからかんであったので,近くのGSに徒歩で5リットル缶を下げて買いに行き,帰りに意外な重さに辟易してしまう。2サイクルエンジンオイルもほとんど空で,今回分がぎりぎり間に合った。実は円安になってから,できるだけ耕耘機を使わないようにしていたせいで,すっかり燃料のことを忘れていたのである。ガソリンの購入後うっかり昼寝をしてしまって,実際に作業を始めたのが15時過ぎである。これでは当日植付けは無理だ。もともと雨が降るかもしれないという先週の予報が外れたので,少し気が抜けていたのだ。種芋の植付けのようなイベント的農作業は,徐々に気持ちを積み上げてゆく準備をしてようやく腰を上げることができる。大した作業ではないのに,気力が極限まで減退した冬の一大イベントなのである。
 そして本日。午前中に,秋の甘藷掘りの結果凸凹の激しい畑を整え,腰を傷めないよう注意して五条の畝を作る。昼食後,種芋の切断と灰まぶし。これが一番やっかいなのだ。基本的に150gを超えるようなサイズは芽の位置に注意しながら3分割する。一般的には4分割するという解説が多いと思われるが,芽の出る位置は茎の付いている側には少なく大抵偏っているので,4分割にすると芽の出ない種芋になってしまう可能性が高いからだ。100g程度の中玉は2分割だが,やはり芽は偏りが多いため結構苦労する。スパスパと思い切りよくは進まないため,正座状態の下肢がしびれてくるほどだ。
 今回は,五つの畝に30cmの株間で植えることを考え,最終的な植付け個数を入念に計算した。毎年,適当に切り散らかしては必要株数をオーバーしてしまい,一度全部置いてから余った種芋を植えるために調整する手間が馬鹿にならないため,きっちり計算しようとしたのである。学習しない自分としては,実に大きな進歩と言える。
 ところがドッコイ。畑の広さの計測に失敗するという大チョンボにより,今年は種芋個数が足りなくなってしまって,100gちかいと思われるものを改めて分割・灰まぶしのうえ株間を調整するという羽目になってしまった。
 個人の進歩というのは,あまり期待できないようである。

「来たか長さん待ってたホイ」の謎

めずらしきこと。

ラジオドラマの長寿番組「日曜名作座」について調べていたときのこと。

1957年7月21日の「無法松の一生」第2回においては,新聞ラジオ番組欄の記載によると主演の森繁久彌加藤道子のほかに『長谷川一男他』と告知されている。日曜名作座は一貫して森繁・加藤の二人芝居のはずだから,記載された〈長谷川一男〉は謎である。少し調べたくらいでは長谷川一男という俳優の名は出てこない。もちろん,長谷川一夫の誤植である可能性も疑われたので,長谷川一夫Wikipedia記事を読んでみたのだが,もちろんラジオドラマに出ているなどという記載はない。確かにそれはありえないだろうと思われるわけだが,ふと違和感を覚えた。

脇道に逸れるようだが,かつてNHKの超人気人形劇「南総里見八犬伝」を見ていたときのこと。たぶん犬山道節の台詞だったと思うのだが,「来たか長さん待ってたホイ」というものがあった。ちょうど芝居好きの母が炬燵に一緒に入っていて,「昔,長谷川一夫林長二郎という芸名だったころに,出番を待ちわびたファンが『来たか長さん待ってたホイ』と言ったのだ」と教えてくれたのだった。それ以来,そのとおりに思い込んできたわけだが,Wikipediaの記載にはこの俗言が一切出てこない。

国立国会図書館レファレンス協同データベースにおける町田市立中央図書館の事例で「隠語辞典」「隠語大辞典」の記載から,『長さん』を「客,買手」のことと回答している。

謎だ。

(2023-03-15 追記)
としき兄のコメントにあるブログ「日本語はやっぱり、超、超おもしろい!」(http://nihongohaomosiroi.seesaa.net/article/135338027.html)をたよりに原資料(『俚謡集拾遺』(高野斑山,大竹紫葉編 三一書房 1978/六合館(1915)刊の覆刻)の巻末に収録されている付録「明治年間流行唄」)に当たったところ,確かに「地方唄(明治二十年代)」章,「追分節」節の第2項(付録p32-33)に該当の記述を確認。「碓氷峠の権現様よ、私が為めには守り神、スイ、来たか長さん待つてほい、お前ばかりが可愛うて、朝越なろかいなあ」。(上記ブログの記載はわずかに転記ミスあり。)
さらに『流行唄変遷史』(藤澤衛彦著 有隣洞書屋 1914)を確認予定。
調査は続く。

大根足に指

めずらしきこと。
 大根足に指が付いている。…ように見える。

 よくある色っぽい大根(今昔物語集の蕪みたいなやつ)ではなく,指が生えているのである。

 こういうのは初めて見た。

商店会の催しに当選する

めずらしきこと。
 およそ宝くじとか懸賞とかにいっぺんも当たったことがないのだが,地元の商店会が催していた「秋のレシート・チャンス」なるキャンペーンに意外にも当選してしまったのである。

 たかが千円,されど千円。馴染みの和菓子屋で,普段は買わないような高級菓子を大量に購入できるのである。有難いことには違いはない。

 そこでハタと考えたところ,次のような疑念が持ち上がってきたのだ。つまり,こうである。

 市内の商店会に自治体から莫大な額の補助金が支給され,応募した者のほとんどはその恩恵に浴するのではないか?
 普段から抽選に当たったことのない自分が当選するのである。そう考えるのが自然だろう。

 さて,くだんの和菓子屋に葉書を持参して商品券に交換してもらう際に,ちょっとカマをかけてみたところ,「いやいや,みんなに当たったら破産しちゃいます」と店主はのたまうのである。ううむ聞き方が悪かったか。

 そこで店主はおもむろに通知葉書の番号を確かめ,いくつかの封筒が入ったフォルダから一葉の封筒を取り出して形式的な贈呈式と相成った。形式的というのは,本日この店で全額使う宣言をしたからである。ここから推測するに,商店会に加入する店舗は売上の規模に見合う件数の,あるいは予め決められた件数の当たり番号を引き受けて出費しているのであり,商店会本部は各加入店にノルマを示すだけで運営費を出すことはないのであろう。

 零細な商店会らしい共同イベントではあるが,当方はありがたくカステラと最中とマドレーヌを引き換えてきた。また当たらないかな……まぁそもそも買わなきゃ当たらないのだが。

色っぽい大根

 めずらしきこと。
 例年はどこでも入手できる宮重系青首大根を蒔いていたのだが,今年は変更してみたのである。その経緯は……

 自家用車で小一時間程度のところに観光農園がある。いつも見事な大根が林立する風景が見られる。そこのスタッフが強力に大根を勧めるので,自宅で毎年大根は作っているのでこんな巨大な大根はいらないのだと言うと,ここの大根はとにかく美味しい大根なので是非持っていけというのである。
 そんなに上等なものなら品種を訊いておこうとたずねると,「ふくよか2号」というものだと教えてくれた。せっかくなので2本収穫購入して,うち1本は近くの同級生宅に土産に持って行き,1本はおでんに使ったのだが確かにうまい。
 スタッフの説明では,県内の種苗店で開発した品種で食味よく,スも入らない。何がいいかって,長く畑に置いておけるからというものである。これはまさしく家庭菜園向きではないか。

 ……ということで,四月のうちに種屋さんに頼んでおいたものであるが,さすがにちょっと高かった。わざわざ特定品種を注文しておくのは初めてであるのだが,何ということか,まことに残念なことに今年が最後の供給ということで,非常に落胆したというオチもついているのだ。来年は百円均一店にある「おでん大根」でも蒔いてみようかと思うが,「ふくよか2号」の種を半分残して冷蔵庫に保管中なのである。

野原種苗のF1青首大根「ふくよか2号」
http://www.nohara-seed.co.jp/syouhin/seed/fukuyoka2.html

薩摩芋の収穫

めずらしきこと。
 今年も薩摩芋の成績は芳しくなかった。
 原因を考えてみる。

  • 蔓返しを怠った
  • 土壌が粘土質で水はけも悪い
  • 裏庭で日照に制限がある

……などなど。

 苗を50本植え付けて,収穫がバケツ2杯分程度とは如何にも情けない。「芋蔓式」とたとえられるとおり,ふつうは写真のようにひとつの株に何個もの芋が付いてくるはずなのだが,1個しか付いていない株が多数見られ,ひどい場合は芋になりそこなった1センチ足らずの太さの赤い根のみの株もある。いくら蔓返しを怠ったと言っても,これは異常ではあるまいか。実際,写真のような株はそういくつもなかったのであり,成功体験を印象付ける意図はまったくないのである。

 来年は,苗の植え付け向きを再検討したり,畝の高さをよく考えよう。研究が必要だ。

 問題は,馬鈴薯の生育期間でありながら,同じ場所に薩摩芋を植え付けるといった無理をすることなのかもしれない。限られた土地で裏表の栽培を試みようとすると,どうしても中途半端になる。欲を張らずに少ない株を大事に育てた方がよいのかもしれない。

 計量したところ,おおよそ16kgほどしかなかった。苗1本あたり300g程度。(笑)